『麒麟がくる』前に過去問を解く

 さて、いよいよ、明日はセンター試験ということで、受験シーズンの到来である。

同時に、大河ドラマ麒麟がくる』もいよいよ始まる。今回は勉強法というお題であるが、NHK大河制作陣に過去の作品から学んでもらいたいことを書いてみようと思う。

 

私の勉強法=過去問から学べ

『おんな城主 直虎』がどれだけひどかったかの検証

 数年前の戦国大河『おんな城主 直虎』では、4話にわたって井伊直虎の子供時代が描かれていた。そもそも直虎の幼少期は資料がなくよく分かっていない。にもかかわらず、あえて4話も子供時代を入れてくること自体、オリジナリティを出そうとする製作者の意図が読み取れる。視聴者は、ありもしない『幻想話』に付き合わされることになる。

 

その1 ありえないストーリーをでっちあげて、わざわざ子供に活躍の場を与える

少女時代の直虎(幼名:おとわ)は今川家に人質になるよう呼び出された。断ればお家は取り潰される。絶体絶命のピンチだが、おとわは、今川氏真との蹴鞠勝負で勝つまで何度も挑み続け、最後の最後にようやく勝ったら解放され、しかも本領も安堵された。10歳にも満たない女の子が、よりによって戦国時代という厳しい時代に、およそ考えられない功績である。これのどこを評価すれば良いのか。奇跡のスーパーヒロインが蹴鞠一つでお家の一大事を救った、という幻想ドラマ以外の何者でもない。子供など活躍させなくても、主人公と今川家の面々との出会わせ方は他に方法があったはずである。

 

その2 子供のわがままが通る

 今川家による無理難題に対抗するため、おとわは自らが出家することを思いつき、今川からの追及をかわそうとする。出家するため、自分で髪の毛を中途半端に切る。その姿を見た父親がわざとらしく目を見開き口をアングリさせて驚いてみせる。次に、所々髪の毛が残った頭をさらすおとわをカメラが捉える。もちろん、これが第2話のオチのつもりだろうが、はっきり言って、全然、面白くもないし、驚きもしない。なぜこんな子供の遊びに付き合わねばならないのか、ただただ疑問である。おまけに、その中途半端な坊主頭は、見苦しく、はっきり言って不快感しかない。直虎が出家したのは事実だろうが、なぜ、子供主体で話が進むのか。

 

その3 当時ではおよそ考えられない暴言を吐く

 2で挙げた出家の話の少し前である。今川家の無理難題に頭を抱える父、母に対して第三の道を探れなどと説教した上で、こんな言葉を吐き捨てる。

「父上も母上も何も考えない阿呆なのですか!」

たとえ、厳しい状況におかれていたとしても、万が一にも武家の姫がこんな暴言を吐くだろうか。

 

総じて言えることは、わがままで、礼儀知らずの非行少女が、無能な大人たちを助けて得意顔になる、という話なのだ。これは、まさに現代を生きる日本の子供達のあり様そのものなのである。甘やかして育て、ろくにしつけをしないものだから、子供たちに常識というものが備わらない。自分が無知であるという自覚がないため、他人の力量も測れず、したがって、年長者に対しても馬鹿にしてかかる。このドラマの主人公・おとわはまるで、現代の日本からタイムスリップしてきた少女だと思った。近年の大河ドラマは酷いものが多いが、この作品こそまさにその集大成である。よくこんなドラマがNHKの会議で承認されたなと不思議に思う。子供が大活躍するような大河ドラマは評価に値しない駄作である。

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by ギノ