『麒麟がくる』第二話感想 果たしてNHKに麒麟はくるか
今週のお題「応援」
なぜ、こんな企画が通ったのか?本当にこれで視聴率を取れると思ったのか?と疑問しか浮かばなかった近年の大河ドラマ。とても応援する気にもならない。
しかし、ここに来て『麒麟がくる』が好調の滑り出し。
なるほど内容も今のところ、戦国、戦国している。
さて、放送第二回を迎えた『麒麟がくる』。
今回は完全に道三回だった。
道三という男の生き様をありありと見せる回であった。
斎藤軍4000に対して織田軍2万。
歴史好きにはたまらない一戦である。
劣勢が続く戦況を見下ろす道三。
「籠城いたす。」の一声が戦局を変えた。
織田軍は明日の総攻めを前に休息を取る。
暫くして、道三がにわかに口を開く。
「籠城はここまでじゃ。」
敵の油断を誘い、頃合いを見計らって門を開く。
騎馬隊、弓隊が休息中の織田勢を急襲する。
織田勢は大敗。
山城の利点と籠城のやり方を熟知する道三の戦上手振り。
まさに策士として知られる道三の戦が堪能できた。
さらに、最後には、己に歯向かう者を毒を用いてでも始末するという道三のなり振り構わぬ手口も表現されていた。
久しぶりに毒殺シーンを見たが、やはり恐ろしい。
『独眼竜政宗』で政宗の母・お東の方が、小田原参陣を前に政宗に毒を盛るシーンが思い出された。
一筋縄でいかぬ男、斎藤道三。
敵に回すと恐ろしい。ありとあらゆる手段を使って下克上を体現した美濃の蝮。
その蝮の娘の婿となる信長の登場まで後少し。
今回の大河は出し惜しみせず、第二回から道三の戦を見せてくるあたり、NHKも他局へ逃げた視聴者を取り戻そうと必死であることが窺える。
今までの印象としては、雰囲気的には幾分『真田丸』寄りの作りになっているように思われる。
とにかく、『直虎』寄りでなくて本当に良かった。