新サクラ大戦以外あり得ません

今週のお題「2019年買ってよかったもの」

 

 落胆、戦意喪失から信頼、奮起そして、勝利へと続くドラマチックな展開。

各場面を見事に盛り上げる良質のBGM。

贅沢なオープニングと次回予告に挟まれた世界。

私の中でこれはサクラセオリーとして確立しています。

こう書くとそれは“ベタ”なヒーローものだと言う人がいるかもしれません。

でも、前作のサクラ大戦発売から14年もあったのに、これと似たようなゲームが果たしてあったでしょうか。

確かに、オープニング曲が挿入されているものはよく見かけます。

でも、次回予告は?1話完結は?わざわざ戦闘服の装着のムービーまで挿んで出撃するゲームが一体何作品あったでしょうか?

サクラ大戦は一世を風靡した作品です。

であれば似たような作品があっても不思議でないと思います。

私はゲームの品定めをするときはいつもこのサクラセオリーが反映された作品はないかをその都度、チェックしていました。

全くと言っていいほど、ない。

RPG、アクション、シュミレーション…各分野ではどれもこれも似通ったものばかりが量産されてきたように思います。

もちろん、その中には目を引くような素晴らしい作品があることは承知していますが、サクラと同系統のゲームがほとんど作られていないのは異様に思えてなりません。

あまりのサクラブランドの強さに作り手側が尻込みするのでしょうかね。

でも知恵を絞って対抗作品を作る努力をしてみても良さそうなものですが。

正直言って私がここ数年買っているゲームのほとんどがいわゆる洋ゲーです。

日本のゲーム業界が真剣にゲームを作る気がないのか、スマホゲーム主流になってしまい単純な作品しか作れなくなってしまったのか知りませんが、はっきり言って今の日本のゲームに強い魅力を感じる作品は少ないように私は思います。

そうであるなら、このサクラ大戦というゲームほどゲーム業界に一石を投じたゲームはないと言っていいと思います。

他に類を見ない、他が真似できないほどのゲームなのですから。

サクラ大戦に批判めいたことを書くのは自由ですが、似たような作品と比較して指摘してみろ、と言いたいです。

類似作もないのにただいたずらにああだこうだと批判するのはフェアではありません。

結局、類似作がないものだから、サクラの過去作との比較にならざるを得ないのです。

しかし、それは、はからずもサクラブランドの凄さを自ら証明することに他なりません。

確かに、昨今、どうしようもない駄作も多数存在することもまた事実です。

こちらは、対価を払っているのだから、それ相応の作品に仕上がっているだろうと期待して買うため、その期待が大きく裏切られれば私でも批判したくなるのは分かります。

しかし、こと新サクラ大戦に限って言えば全てが従来通りの作風であり期待通りの作品であった、と胸を張って言えます。

いや、むしろ今回のサクラは胸をかきむしられんばかりの熱い展開が1話から見られました。

何度倒れても起き上がる天宮さくらの「私は絶対あきらめない!」という強い意気込みは、14年越しのサクラブランド復活に賭ける製作者サイドの意気込みと重なります。

そしてそのさくらの台詞を聞いて、14年間歯痒い思いをしてサクラを待ち続けたプレイヤーの方々はきっと胸が熱くなったことと思います。

どうか、ぜひ一度この新サクラ大戦をプレイしてこの熱さを体感してみて下さい。