大河ドラマ『いだてん』 ドタバタ(田畑)編にイライラ。田畑より前畑を応援したくなる今日この頃
田畑に一喝、治五郎の一撃
私は、これまで大河ドラマ『いだてん』をずいぶん褒めちぎってきた。
よくできた作品だと思う。
それは、今も変わりない。
しかし、だ。
はっきり言って、田畑編に入ってどうもイライラする。
なぜ、田畑政治は、あんなに矢継ぎ早にわけの分からない台詞回しを繰り返すのか。
明らかにその他の登場人物と比べて早い。
早すぎる。
「・・・ちがう、ちがう、うん、そう、そう。」
どっちなんだよ。
もっと落ち着いてしゃべって欲しい。
調べてはいないが、おそらく、田畑政治という人物は、そういうしゃべり方だったのだろう。
昭和に生きた人間なのだから、性格やしゃべり方などの細かい部分まで分かるはずだ。
だから、登場人物の細かい部分まで再現することも可能である。
しかし、結果として、番組を見ているこちらは、イライラする。
主人公だけに登場時間や発言回数も多いし、物語の枢要な部分に確実に絡んでくる。
せっかくの重大事件も田畑が絡むとただのドタバタ劇に変わってしまう。
今回の放送では、加納治五郎が、
「その口を閉じろ!」
と怒鳴っていたが、これはまさに、我が意を得たりで、視聴者の意見の代弁をしてくれたような気がした。
満州事変や5・15事件、ロス五輪前というきわめて大切な時期だけにドタバタ劇は勘弁して欲しかった。
ドタバタよりもガンバレ前畑
それでなくとも、このドラマは,時代を行ったり来たりする構成をとっており、分かりにくいとの批判を受けてきた。
それが視聴率を下げる要因の一つになっているのに、この上、ドタバタ、ハチャメチャ劇とあっては、ますます、視聴者は遠のく一方なのではないか。
はっきり言って、一般人からすれば田畑政治は金栗四三よりも知名度が低い。
加納治五郎は言うに及ばず、前畑秀子、河野一郎ら著名人とは比較にならないほど知名度が劣る。
そもそも、田畑を主人公にした時点で問題があったのかもしれない。
いっそのこと、ドタバタ田畑よりもガンバレ前畑を主人公にした方がすっきりしたのではなかろうか。