いだてん語録 第21回 櫻の園

 登場人物

カナクリ氏(中村勘九郎)…金栗四三日本マラソン界の父とも言える存在。池部家へ婿養子に入っております。日本人初のオリンピック出場を果たすも満足のいく結果を残せず、帰国後、再起を誓ってトレーニングに励むが、次のオリンピックは第一次大戦で中止。悲嘆に暮れるも『駅伝』を考案し復活。最後のチャンスと決めたアントワープオリンピックでは16位と奮わず、もはや人生のどん底に…。しかし、次なる野望が芽生えつつあり。それは…?

 

スヤさん(綾瀬はるか)…カナクリ氏の奥さん。一児の母。カナクリ氏の最大の理解者。いつもカナクリ氏の無理に対し笑顔で応援する我慢強い妻。

 

シマちゃん先生(杉咲花)…この物語の初期からカナクリ氏とは面識があります。いろいろあって、女の身でありながら陸上の楽しさに目覚めます。周囲に打ち明けても真剣には受け取られず、良き理解者はカナクリ氏のみ。現在は、女学校の名門、竹早に先生として勤務。今回、野望を抱えたカナクリ氏がやってきます。

 

富江さん(黒島結菜)…今回初登場。竹早に通う女学生。取り巻き連中もいるようで周囲からも一目置かれているようです。物申す的キャラ?

 

   今回のいだてんはテーマは日本女子体育の普及といったところでしょうか。

今回のいだてん語録

大正9年アントワープオリンピック出場も16位に終わってしまったカナクリ氏。次の目標は日本で女子スポーツを根付かせるため東京にい続けようとするのですが…

 

さすがにスヤさんは、何年も我慢してようやく熊本に帰って一緒に住める、本当の家族になれると思っていたので、怒りが爆発!

 

そして今回の名言その1 が飛び出します。

 

「マラソンの金栗、駅伝の金栗、女子スポーツの金栗ですか、池部なのに!たまには池部四三にもなってくれんですか!」(スヤさん)

 

当時、お茶ノ水と並ぶ名門、東京府立第二高等女学校(通称・竹早)に赴任することになったカナクリ氏。女子体育の重要性を訴えるのだが、なにせ相手は女学生。一筋縄ではいかずに四苦八苦。西洋人との身体的な違いを具体的に脚やお尻の肉付き加減で説明するカナクリ氏に一同ア然。シマちゃん先生やスヤさんからもひんしゅくをかいます。そこで出た女学生たちのカナクリ氏への評価がこちら。

 

 あぶさん(アブノーマルな人)、田紳(でんしん、田舎紳士)スコドン(少し鈍くさい人)……まあ、ボロクソです。

 

それでもめげないカナクリ氏。体育実習を呼びかける。これに対し女学生のリーダー的存在、富江さんが激怒。立ち上がります。カナクリ氏に「ご忠告」をすると言い出します。そこで出た、今回の名言その2 がこちら

 

「でた!富江さんのご忠告」(富江さんの取り巻き)

 

この発言から、富江さんには取り巻き連中がいるということ、彼女たちのリーダー的存在なのだということ、「でた!」と言っていることからすると、普段もよく「ご忠告」しているほどの物申す的キャラであることが分かります。

 

富江さんによると、竹早はそれでなくても、

 

シャンない(美人のいない)スクール

 

と呼ばれているそうで、その上、スポーツなどして、日焼けしたり、筋肉がついたりすると、嫁の貰い手がなくなるので体育を奨励するのはやめてほしい、とのことです。

 

それでもめげないカナクリ氏は他の大勢の女学生の注目を浴びる中、「頼む、俺の顔ば立ててくれ!」と食い下がり、やり投げをしてもらうことに成功。投げているうち、彼女たちに心境の変化が訪れる。遂にはシマちゃん先生も他の女学生も大歓声。カナクリ氏の野望の第一歩はひとまずクリア。

 

今週最後の名言は、結婚が決まったシマちゃん先生のカナクリ氏に対するこの言葉で締めくくり。当時の女子スポーツがいかに例外的であったを示す言葉です。

 

「脚出してもお嫁にいけました。」(シマちゃん先生)

 

次回はいよいよ人見絹枝様登場!ということで、期待値アップです。